オンラインカジノ借金の個人再生事例を解説。神奈川県厚木市の弁護士事務所

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オンラインカジノ借金の個人再生ケース紹介

 

ケース紹介139  Kさんの事例 

厚木市在住 ( 会社員 / 30代 / 男性 )

借入の理由:オンラインカジノ 債務総額567万円


オンラインカジノで多額の借金を負ってしまったという個人再生の相談がありました。

クレディセゾン、奨学金、楽天カードなどの債務が8社で567万円にもなっており、返済ができないとの相談でした。

オンラインカジノの借金相談も増えているため、この点から解説していきます。

 

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2024.6.18

 

オンラインカジノの借金

オンラインカジノでの借金問題は、近年増加の一途をたどっています。海外にはカジノが合法な国があり、ポーカー、ルーレット、バカラ、スロットマシンなどをインターネット上で楽しむことができるサイトが存在します。これらのオンラインカジノサイトでは、本物のお金を賭けることができ、日本語に対応しているサイトも多いため、日本からでも簡単に参加することができます。

オンラインカジノは、自宅で手軽にカジノゲームを楽しめるインターネットサイトとして人気があります。しかし、手軽さゆえに借金を抱えるリスクも高まります。

 

オンラインカジノで借金をするリスク

オンラインカジノは、ネット上で手軽にカジノゲームを楽しむことができるサービスです。

多くのプレイヤーが楽しむ一方で、借金を抱えてしまうリスクもあります。

オンラインカジノの特性として、クレジットカードや銀行振込、電子ウォレットを利用して簡単に入金できることが挙げられます。これがネットゲームの課金と同じ感覚で利用され、結果として多額の借金を背負うことになります。

最近では、略してオンカジと呼ばれたりします。

 

オンカジ借金をする人の特徴

借金返済を目的にオンカジを利用する人がいます。

ギャンブルで得た利益で借金を返済しようと考えるのは非常に危険です。

オンラインカジノはギャンブルであり、利益を得る保証はどこにもありません。返済を目的にカジノに手を出すことで、感情的な行為が増え、さらに借金を重ねるリスクが高まります。


オンラインカジノでは、クレジットカードを利用して簡単に入金ができます。しかし、クレジットカードは後払い制のため、現在の口座残高を超えても利用できるという特性があります。これが多額の債務を生む原因となります。複数のカードに限度額まで使い込むと、巨額の借金を負うリスクがあります。

 

連勝したのに勝ち逃げできない

オンラインカジノでの連勝中に適切な終了時点を見極められず、最終的に得た利益をすべて失うケースが多く見られます。もう少し利益を・・・という考えが危ないわけです。

また、連敗中に損失を取り戻そうとする思いから、さらに大きな損失を生むこともあります。

 

さらに、一度大きな利益を手にした人々は、その成功の喜びを忘れられず、賭け金を増やしてしまうことがよくあります。しかし、一度賭け金を上げると、それを元に戻すのは難しく、結果的に大きな損失を被ることがあります。

 

個人再生とは

個人再生は、裁判所を通じて借金を大幅に減額し、3年から5年の間に返済する手続きを指します。

この方法は、借金の元金を大幅に減額できるため、借金返済が困難な状況でも再建のチャンスを得ることができます。

 

個人再生のメリットは、借金の大幅な減額です。

自己破産とは異なり、個人再生では財産を手放す必要がありません。自宅や車などの資産を保有しながら、借金を整理することができます。

個人再生は裁判所に申立をした法的手続きのため、債権者との交渉は、ほぼ行われず、全社が同様に減額・分割払いとなります。

 

個人再生のデメリットとしては、裁判所を通じた手続きですので、複雑ではあります。また、審査の厳しさについて、裁判所によってばらつきがあります。厳しい地域だとより複雑になります。

 

オンカジ借金への個人再生の適用

オンラインカジノの借金も、個人再生を通じて整理することが可能です。

自己破産の場合、ギャンブルによる借金は、「免責不許可事由」とされます。金額がよほど高くなければ、裁量免責による解決ができますが、管財事件にされたり、債権者集会が開かれるなど、負担は増えるでしょう。

個人再生については、このような免責不許可事由の制度はないため、オンラインカジノの借金でも問題なく利用はできます。

 

個人再生を成功させるためのポイント

個人再生では、オンカジを原因とする場合、通常の審査以上に、履行可能性の審査が厳しくなることが予想されます。

個人再生での減額を認めても、ギャンブル依存のような性格だと、再びオンラインカジノをしてしまうのではないかと懸念されます。

オンカジを止めて1年など長期間が経過しているのであればともかく、間もないタイミングでの申立の場合には、再発防止策を裁判所に説明する必要があるでしょう。

ときには、ギャンブル依存症の治療を受けるのが有効なこともあります。自分の意思だけではやめられない、やめようとしたのに繰り返してしまうという場合には、病気であると考え、ギャンブル依存症の治療も重要でしょう。専門の医療機関やカウンセリングを受け、依存症を克服する努力をしましょう。

 

個人再生と他の債務整理方法の比較

個人再生以外にも、債務整理には任意整理や自己破産といった方法があります。それぞれの特徴と、個人再生との違いについて解説します。

任意整理は、裁判所を通さずに債権者と直接交渉し、借金の減額や返済期間の延長を図る方法です。裁判所を介さないため、手続きが比較的簡単であることが特徴です。

また、任意整理では財産を手放す必要がありません。

任意整理のデメリットとしては、そもそも元金の減額は期待できません。将来利息のカットや返済期間の延長が主な内容となりますが、最近は、消費者金融から返済期間の延長も厳しい対応がされます。任意というものですので、交渉が決裂すると、合意はできません。

オンラインカジノの借金だけの場合、短期間しか返済していないことも多く、この場合、任意整理で長期間の分割払いという合意はまとまりにくいです。

 

自己破産は、裁判所に申し立てを行い、全ての借金を免除してもらう手続きです。これにより、借金の返済義務が完全に無くなります。

デメリットとしては、財産を失うことになります。財産の内容や手続きによっては一定額の財産を自由財産拡張として残せることが多いですが、財産を処分して債権者に配当する手続きですので、個人再生のように財産を残せる手続きではありません。また、ギャンブルによる借金は「免責不許可事由」とされるため、自己破産をしても免責が不許可となると借金の支払義務が残ってしまうことになります。

オンラインカジノでの借金が1000万円単位など多額の場合には、不許可リスクを意識する必要があります。

また、ギャンブル利用での借金の場合には、自己破産では、殆どの場合、破産管財人がつく手続きになり、費用負担も高くなると覚悟はしておきましょう。

 

オンラインカジノの個人再生事例

大部分がオンラインカジノの借金だったものの個人再生で減額できた事例があります。

もともと、奨学金を利用していたほか、クレディセゾンや楽天カードのクレジットカードを日用品の購入などの決済方法として利用していました。その支払い方法をリボ払いにしてしまい、借金が少しずつ増えてはいました。

しかし、数年前から少しずつオンラインカジノを始めるようになってしまい、持っていたクレジットカードを利用して使うようにもなってしまいました。

仕事柄、海外に行った際、カジノにも立ち寄ることがあり、そこで勝ったときの成功体験や、他の客からの情報でオンラインカジノを知り、始めてしまったものでした。
ただ、実家で生活しており、以前の収入は手取りで約28万円あったので、リボ払いにしても返済はできていました。

 

しかし、令和2年以降、新型コロナウイルスの関係で、仕事が休業扱いに。

ここで、時間ができたことから、知人から誘われ、競馬を始めたり、バイナリーオプション、オンラインカジノ、オンラインパチンコなどにも手を出すようになってしまいました。

ギャンブルのなかでも、バイナリーオプションや競馬では大きな負けはなかったものの、オンラインカジノ、オンラインパチンコにはハマってしまい、大きな損失を出してしまうことも多くありました。新たに借金をしてオンラインパチンコに使ってしまい、借金が膨れ上がってしまいました。

借金を整理して、何とか支払を優先して行こうと考えたものの、職場の休業状態は変わらず、国の雇用調整助成金も終了となったことで、手取り月収は、さらに半分になってしまいました。

実家にいるものの、このままでは返済できないと考え、個人再生の相談に来たという経緯でした。

 

履行可能性の主張

職場が休業により支払ができなくなったものではありますが、コロナ禍も一段落し、業務が再開されることが本格的に決まりました。

そのための具体的な研修制度などもスケジューリングされ、通常業務に戻る時期の案内文書も届きました。

そのため、以前の手取り月収程度に戻る見込みとなったので、その後の家計収支見込みを提出しています。

これにより履行可能性を認めてもらうことができました。

 

 

再生計画案による減額

8社567万円の借金を5分の1である113万円に減額する再生計画案を出し、認可されています。

債権者の中に、楽天カード、日本学生支援機構の奨学金などもいましたが、反対されずに認可されています。

なお、奨学金については、家族が連帯保証人となっており、保証人へのリレー口座の設定により、保証人が引き続き分割払いをしていく形となっています。

清算価値には問題がなく、最低返済額の5分の1まで減額できた事例です。

約450万円の減額となっています。

 

個人再生減額図

 

オンラインカジノ借金の個人再生の依頼も多くありますので、借金でお困りの方はぜひご相談ください。

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